【徹底検証】ビールは常温で飲んでもおいしいの?ビールの適温を解説!

ビールって常温で飲んでも美味しいの?

日本ではキンキンに冷やした炭酸強めの爽やかなビールが一般的です。

この飲み方が美味しいビールの多くはピルスナータイプに分類され、暑い国で人気があります。

しかし、1年中涼しい気候でビールをキンキンに冷やして飲む事を習慣としていない国などがあり、それらの国ではそのビールに最適な温度でビールを楽しんでいます。

今回は、常温で飲む事でビールの風味や香りをさらに楽しむことが出来るビールをご紹介します。

エールビールは常温が美味しい?

エールビールは常温で飲むとより美味しく飲めるビールです。

エールビールとは、イギリスやアイルランドなどの涼しい気候の国や地域で作られたビールなので、「ビールをキンキンに冷やして飲む!」という習慣や考えは当初からありませんでした。

エールビールのアルコール度数は3~14℃とアルコールとしては高い度数の種類が多いため、冷やしてゴクゴク飲むというよりは、味を楽しみながらゆっくり飲むビールです。

また、エールビールの最大の特徴である香りは常温に近いほど香り豊かになり、感じやすくなるという性質もあることから、昔から変わることなく常温で楽しまれているビールなのです。

エールは味わいを楽しみ、ラガーは喉越しを楽しむ?

エールビールとラガービールは醸造方法が大きく異なります。

エールビールは上面発酵という製法で作られます。 発酵時間が短く高温で醸造するため、酵母が活発になります。

そのため、酵母の香りが豊かになり併せてホップの香りも強く感じることができます。

また味も濃厚になり、風味と味わいを楽しむことができます。

ラガービールは下面発酵という製法で作られます。

低温でじっくり醸造するため、酵母がゆっくり働くので発酵時間は長くなります。

そのため、すっきりした味わいとなりのど越しが楽しむことができるのです。

このことから、エールとラガーの楽しみ方が変わってくるのです。

ドイツはホットビールで飲む事も?

ドイツは1年を通して涼しい国で、冬には0℃を下回ることもしばしばあります。

そんなドイツでは、ビールを50~70℃に温めて飲む「ホットビール」が主流です。

ホットビールはドイツの冬の定番な飲み物で、日本の寒い冬に日本酒を温めて熱燗として飲む習慣ととても似ています。

ドイツの家庭でホットビールを作るときには、ビールを入れた鍋を弱火でコトコト温めてたり、電子レンジで1分程温めて飲む事が多いです。

その際はスパイスやドライフルーツ、砂糖などを入れてお好みの味にして飲みます。

温度は50~70℃位が目安となります。

ご自宅で作るときに選ぶビールの種類は、上面発酵で醸造されたエールビールなどの「香り」や「コク」があるビールを選ぶことをおススメしますよ。

常温といっても適温はどれくらいなの?

「常温にもどしてビールを飲む」といっても、季節や土地柄によって常温の温度が変わります。

それと同様に飲むビールのタイプによっても適温がかわってきます。

なぜなら、ビールが作られた土地に合わせた適温で飲まれているからなのです。

常温で美味しいビールの代表のエールタイプのビールの適温は、8~13℃程がと少しぬるめくらいが美味しい温度となります。

冷蔵庫で1~2時間程位冷やすと飲み頃の温度となりますよ。

エールビールは少しぬるめが美味しいからといって、常温保存のまま放置すると夏場などに温まりすぎて風味が損なわれてしまうので保管場所は冷蔵庫などの適切な場所で保存して下さいね。

エールビールはどんな種類がある

エールビールにはさまざまな種類があります。

  • モルトの甘みとホップの苦みが絶妙なペールエール
  • 強い苦みが魅力のIPA
  • 焙煎した麦芽の香りが魅力のスタウト

 

どれも異なった特徴があり、飲む人を楽しませてくれます。

またそれぞれの特徴的な味や風味を最大限楽しむことができる適温で、キンキンに冷やして飲む時とはは違った味わいを試してみて下さい。

モルトの甘味とホップの苦味が絶妙「ペールエール」

「ペール」とは英語で「淡い」という意味を持つペールエール。

その名の通り味はクラフトビールの中では淡色で味も薄い部類ですが、モルトの甘味とホップの苦みのバランスが絶妙で、のど越し抜群なものが多いです。

適度なフルーティーさも楽しめるので、エールビール初心者の方にまずは試していただきたいビールとなっています。

ペールエールのビール本来のしっかりした苦みやホップの香りを楽しむことができる適温は「11~14℃」となります。

冷蔵庫から出してから少し常温に戻すと美味しいビールです。

強い苦味が魅力の「IPA(インディアペールエール)」

IPA、正式名称をインディアペールと呼ぶこのビールは、イギリスが植民地としていたインドへビールを運ぶ際の長い移動距離でもビールの品質が落ちないように防腐剤の代わりに大量にホップを投入したのが始まりです。

この大量に使われるホップのおかげでIPAは強い苦みが魅力で香りも豊かです。

また、アルコール度数も高いため、ずっしりとした飲みごたえのあるビールとなっています。

強い苦みと香りを最大限に楽しむ適温は10~12℃と少し低めとなっています。 ゆっくり味わいながら飲みたいビールです。

焙煎した麦芽の香りが魅力の「スタウト」

スタウトは英語で「どっしりとした、じょうぶな」という意味の通り、濃厚で重みのある味ワイが特徴のビールです。

黒ビールの一種で、黒くなるまでローストした大麦を使用して醸造されています。

そのため、見た目が真っ黒のビールとなるのです。

ローストされた大麦によって、焙煎した麦芽の香りが魅力で深いコクや苦みが特徴的です。

常温で飲むと、アロマの香りがさらに引き立つため、適温は12~15℃となります。

時間をかけてゆっくり飲むことで、温度の変化で旨味や甘味が変化する様子を存分に楽しむことが出来るビールです。


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