【意外と知らないビールの雑学】生ビールとビールの違いとは?
生ビールとビールの違いをご存知ですか?
居酒屋で飲むビールが「生ビール」、缶や瓶詰めのビールがいわゆる普通の「ビール」と思っている人も案外多いのではないでしょうか。
かく言う筆者もそう思い込んでいました。 けれども、実はそうではないのです。
この記事は両者の違いや特徴から、瓶と缶の違いや注ぎ方まで解説していきます。
明日から使える知識が盛り沢山なので、ビールが好きな方にもそうでない方にもおすすめです。
生ビールとビールの正しい違いを知ると、自宅で楽しめる幅も広がり、友人との会話も弾むこと間違いなし。
ぜひご一読ください。
そもそも生ビールとは?
さて、「生ビール」とはどんなビールのことを指すのでしょうか。
一般的には、「生ビール=居酒屋やバーで提供されるビール」と言う認識が多いですが、実際はそうではありません。
自宅で楽しんでいる缶や瓶も生ビールの中に含まれます。
次項では、生ビールとはどんなものを指すのか、なぜ缶や瓶のビールもその中に含まれるのかなどについて解説します。
実は瓶ビールや缶ビールも生ビール
缶ビールや瓶ビール、両者とも生ビールに含まれます。
では、「生ビール」の定義とは一体何なのでしょうか。
それは製造方法に関係しています。 生ビールとは、「製造過程で熱処理がされていないビールのこと」を指します。
ビールは製造される際、発酵や熟成を行なった後、ろ過や熱処理がなされます。
この熱処理を経ずに出来たビールのことを生ビールと呼びます。
ほとんどの缶・瓶ビールにはこの熱処理が行われていませんので、生ビールという扱いになります。
ちなみに、発泡酒などの「生」も同じの理由からです。
生ビールじゃないビールってあるの?
缶や瓶を含むほとんどのビールが生ビールということをお伝えしましたが、「生じゃないビール」ももちろん存在します。
次項からは生ビールと生じゃないビールの違い、生じゃないビールってどんなものがあるの?という疑問にお答えしていきます。
生ビールと生じゃないビールの違い
先に解説した通り、生ビールは「熱処理」が製造過程で行われているビールのことを指します。
「生じゃないビール」はその逆、「熱処理を経ずに出来たビール」のことを言います。
そもそも熱処理は何のための過程かと言うと、
- 酵母の働きを止める
- 雑菌の活動を止める
ための大切な工程で、昔はよく行われていました。
ですが、現在は製造技術が向上したため、ほとんどのビールに熱処理は行わず、代わりにろ過で酵母を取り除く手法が取られています。
生ビールと加熱処理されたビールには味わいにも違いがあるので飲み比べしてみると楽しいかもしれません。
生じゃないビールの代表格
さて、熱処理を経ずに醸造された「生じゃないビール」ですが、どんなビールがそこに含まれるのでしょうか。
下記に代表格を3つ挙げましたので、それぞれについてご紹介します。
キリンクラシックラガー
- ボディ
- ミディアム〜フル
- ビアスタイル
- ラガービール
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 4.5
- 産地
- 日本
- 原材料
- 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ
- ブルワリー
- キリンビール
商品詳細
昭和40年頃のラガーを再現したしっかりしたコクと苦み、豊かな余韻を楽しめる本格ビール。アルコール度数4.5%とは思えないほどのどっしり感や深みが特徴です。熱処理を行う伝統的な製法によって製造されているので、同じメーカーの一番搾りやラガーとも違う、古き良き「ビールらしいビール」の味わいです。常温でも美味しいとの声も。
サッポロラガー
- ボディ
- ミディアム
- ビアスタイル
- ラガービール
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 5
- 産地
- 日本
- 原材料
- 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ
- ブルワリー
- サッポロビール
商品詳細
日本で最も歴史あるビールブランド、サッポロラガービールの伝統的な熱処理ビール。元々は瓶のみの販売でしたが、現在は缶でも楽しめます。熱処理ビールならではのしっかりとした味わいが、ビール好きに長く愛されています。苦味がありながらも濃くまろやかな味わいが癖になること間違いなし。ラベルの赤い星は、開拓使のシンボル北極星を表し、「赤星」の愛称で親しまれています。
アサヒスタウト
- ボディ
- ミディアム〜フル
- ビアスタイル
- スタウト
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 8
- 産地
- 日本
- 原材料
- 麦芽、ホップ、糖類
- ブルワリー
- アサヒビール
商品詳細
アサヒから発売のスタウトタイプの熱処理ビール。コク・甘味があり濃厚で深みのある味わいが特徴。香りはフルーティーで、ごくごく飲むよりはゆっくりじっくり味わいながら楽しみたいビールです。かなり濃い味・香りを持つビールのため、好き嫌いが分かれるようですが、重厚感のある黒ビールがお好きな人には特にオススメです。
生ビールと瓶・缶ビールの違いはなに?
居酒屋などで提供される生ビールと瓶・缶ビールはともに「生ビール」であり、中身の違いはないと説明しました。
ですが、両者の違いは全くないのでしょうか。
ここで注目したいのは、新鮮さ、注ぎ方、ジョッキで飲むことの違いです。
次の項では、上記それぞれの違いについて解説していきます。
生ビールの方がより新鮮
生ビールの方が美味しく感じる理由の一つにその「新鮮さ」が考えられます。
※ほとんどの缶や瓶ビールも生ビールではありますが、ここでは違いをわかりやすくするため、居酒屋などで提供されるビールを「生ビール」と呼ぶことにします。
当然ですが、ビールにも美味しく味わえる賞味期限があります。
長期間保存されている缶や便に比べ、樽から注がれる生ビールの方がよく注文が多くよく出るため、新鮮であることの割合が高いのです。
注ぎ方によって泡立ちが変わる
次に、注ぎ方の違いについてです。
ビール党の方はご存知でしょうが、ビールは注ぎ方が変わると泡立ちが変わり、泡立ちが変わればビールの美味しさも格段に上がります。
居酒屋などのお店では専用のサーバーを使うことにより、泡立ちもクリーミー、泡と液体の割合も黄金比率で提供しています。
自宅で飲む場合はこれに比べ、缶や瓶に直接口をつけて飲んだり、グラスやジョッキに注いでもサーバーを使わない限り完璧に仕上げるのは困難だったりします。
この違いが、生ビールの美味しさと関係しているのでしょう。
ジョッキで飲むため飲みごたえ抜群
ジョッキも生ビールの美味しさにおいて、大きな役割を果たしています。
缶や瓶に口をつけて飲むのと比べ、ジョッキで飲むと、飲み口が大きいため飲みごたえがあり、香りも感じやすくなります。
キンキンに冷えたジョッキに泡と液体が最高の比率で注がれているのは、視覚的に訴える効果もあります。
バーなどではグラスで提供されることもありますが、上記と同様に飲み口広く味わいやすいのと香りを感じやすいことに加え、薄いグラスで飲むことで舌触りが良くなり、より味わい深く感じるのも美味しさを生み出している理由の一つでしょう。
まとめ
「生ビール」と「生じゃないビール」の違い、それぞれの特徴、生ビールの美味しさの理由などについて解説してきましたが、参考になりましたか?
お店で飲む生ビールだけでなく、普段自宅で飲んでいる缶ビールや瓶ビールもほとんどが生ビールだったのは驚きですね。
また、お店で飲むビールは格別ではありますが、自宅で飲む際にもジョッキに注ぐ・サーバーを使う等の工夫一つで、お店の生ビールと変わらない美味しさに仕上げることも可能です。
「生ビール」と「生じゃないビール」、それぞれの良いところを理解して、更に美味しくビールを楽しみましょう。
雑学として友達や同僚にもシェアして、一緒に飲み比べしてみるのも面白いですよ。