ドライビールとは?普通のビールと何が違うの?
ドライビールは有名な漫画「美味しんぼ」の18巻収録「ドライビールの秘密」にも登場した、ビールのジャンルのひとつです。
しかしその定義を知っており、かつ的確に答えることができる方は少ないのではないでしょうか。
この記事では生ビールと異なった味わいを持つ、ドライビールとは何かについて解説しています。
このビールがお好きな方や、ドライビールを飲んでみたいと思っている方はぜひご覧ください。
ドライビールとは?
このビールには実は明確なジャンル定義がなく、メーカーの基準にて「これはドライビールだ」と決められています。
ドライビールの特徴は、以下の通りとなります。
- 通常のビールよりアルコール度数が高い
- 甘みや酸味が少なく、辛口の味わいである
- 喉ごしにはキレがあり、すっきりして雑味がない
ドライビールブームが起きる
ドライビールがはじめて発売されたのは、1987年のことでした。
これまでにないキレのある喉ごしときりっとした辛口の風味は多くのビール好きを魅了し、これをきっかけに国内ではドライビールブームが巻き起こることになります。
アサヒビールの新商品がブームの始まり
ドライビールブームを巻き起こしたのは、現在でも非常に人気のある「アサヒスーパードライ」です。
このビールは国内三位のビール販売社だったアサヒビールが、打倒キリン・サッポロを掲げ打ち出した新商品でした。
この商品はアサヒビールの目論見通り大ヒットを巻き起こし、日本に一大ドライビールブームを巻き起こしたのです。
ドライ戦争勃発
アサヒスーパードライの大ヒットを見たキリン・サッポロ・サントリーなどの国内大手ブルワリーは、負けじとドライビールの開発を始めます。
1988年にはキリンがドライビールを発売し、その後相次いでサッポロ・サントリーもドライビール販売に乗り出しました。
この事態は「ドライ戦争」と呼ばれ、1988年の流行語大賞で銀賞を受賞するほどの事態となりました。
ドライ戦争を勝ち抜いたのは、ドライビールの始祖であるアサヒビールでした。
その他の会社は現在ドライビール市場から撤退し、それぞれの個性を生かしたビールを販売しています。
ドライビールと普通のビールはなにが違うの?
ドライビールと普通のビールの違いは、使われる酵母にあります。
通常よりも高発酵な酵母を使用することにより、麦芽に含まれる糖質からキレのある炭酸と高いアルコール度数を生み出すことに成功しています。
さらに糖分が使われることにより、同時に雑味や甘さのないキリッとした味わいが生みだされるのです。
また、通常のビールと比較して麦芽の割合が少なく、米やコーンスターチの割合が多いこともこのビールの特徴です。
メーカー別おすすめドライビール!
ドライビールの特徴や歴史については、おわかりいただけたでしょうか。
ここからはメーカー別のおすすめドライビールを紹介していきます。
紹介するのはアサヒ・サッポロ・キリンの3社から販売されているドライビールです。
アサヒビール
ドライビールの元祖といえば、やはりアサヒから発売されている「アサヒスーパードライ」でしょう。
この商品は海外でも愛されており、世界的にファンが多い製品としても知られています。
アサヒ スーパードライ
- ボディ
- ライト〜ミディアム
- ビアスタイル
- ドライビール(ピルスナー)
- 発酵方法
- 下面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 5
- 産地
- 日本
- 原材料
- 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ
- ブルワリー
- アサヒビール株式会社
商品詳細
すっきりしたキレのある味わいが特徴の、本格的な辛口ドライビール。ドライビールの元祖であり、洗練された独自の美味しさは世界中の人々を魅了しています。口当たりはさらりとしており、辛口ながらごくごくと飲める喉ごしの良さも魅力のひとつです。
サッポロ
サッポロからは現在、ドライビールと名の付く商品は販売されていません。
しかし、キレが良くアサヒスーパードライと近い味わいだとされる商品は存在します。
それが「サッポロ 黒ラベル」です。
サッポロ 黒ラベル
- ボディ
- ライト〜ミディアム
- ビアスタイル
- ピルスナー
- 発酵方法
- 下面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 5
- 産地
- 日本
- 原材料
- 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ
- ブルワリー
- サッポロビール株式会社
商品詳細
サッポロが1988年より販売している、ピルスナータイプのビール。独自の「旨さ長持ち麦芽」を使用しており、キレ・コク・苦みをしっかりと楽しめます。麦芽のコクや旨味がありながらも、すっきりとした飲みやすい喉ごしを持ったバランスの良い辛口ビールです。
キリン
キリンからは現在、ドライビールと名の付く商品は販売されていません。
しかしドライビールに近い、すっきりした味わいの辛口ビールは販売されています。
それが「淡麗極上〈生〉」です。
キリン 淡麗極上〈生〉
- ボディ
- ライト
- ビアスタイル
- 発泡酒
- 発酵方法
- 下面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 5.5
- 産地
- 日本
- 原材料
- 日本
- ブルワリー
- キリンホールディングス
商品詳細
キリンから発売されている、しっかりとしたキレと苦みのある発泡酒。ガツンとしたコクや苦みがありますが、喉ごしはすっきりしており非常に飲みやすくなっています。キレはフィニッシュ時に非常に強く現れ、雑味や後味を口にほとんど残しません。
まとめ
この記事ではドライビールとは何かについて解説しました。
ごくごく飲めるすっきりした喉ごしと、キレのある辛口がこのビールの特徴です。
代表的な商品であるアサヒスーパードライは、スーパーマーケットや量販店でも気軽に購入することができます。
皆さんも是非、美味しいドライビールを飲んでみてはいかがでしょうか。