おでんと日本酒の出汁割りとは?白だしやめんつゆ簡単レシピも紹介!
日本酒の出汁割りってご存知ですか?
出汁割りとは、今は東京周辺のおでん屋さんの定番となっている飲み方のひとつです。
日本酒が好きな方はもちろん、日本酒はあまり飲めないけどおでんが大好きな方、チューハイやサワーだけでは物足りない方にぴったりの飲み方です。
今回はそんな美味しい出汁割りについてご紹介していきます。
日本酒の出汁割りとは?
日本酒の出汁割りとは寒い冬の日や夏の冷房で冷えた身体にぴったりの飲み方なのです。
美味しい出汁の旨味と塩分が日本酒と混ざり合い、口に含んだ瞬間…まさにマリアージュ。
まるで美味しいお酒の肴を食べながらキュッと日本酒を飲んだ時のような、複雑な旨味を感じることができる飲み方です。
出汁割りの発祥は赤羽のおでん屋さん
出汁割りの発祥は赤羽にあるおでん屋さんの丸健水産と言われています。
赤羽駅にほど近い一番街という商店街の中にあり、行列が絶えない立ち飲みのおでん屋さんとして知られています。
元々は、さつま揚げやはんぺん等を生産して店頭で販売する昔ながらのおでん種の専門店でした。
持ち帰りのおでんも販売していましたが、お酒片手におでん串を求める方も多くお酒の販売も始めたようです。
丸健水産では、最初にワンカップを注文して飲みます。
そのワンカップとおでんを楽しんだら、お酒を1/3程残して自慢のおでん出汁を並々注いでもらうスタイル。
自家製のおでん種から出る出汁は塩分が抑えめ。
日本酒と混ざり合ったまろかやな旨味がおでんの味を薄めることなく美味しく頂けます。
出汁割りの美味しい飲み方
一口に出汁割りと言っても、出汁とお酒の組み合わせは無限大です。
そこで、出汁割りを美味しく飲むポイントをご紹介しましょう。
お酒はお燗ができる純米酒や本醸造が向いています。
お風呂くらいの熱燗に、温かい出汁を注ぐと身も心も温まる出汁割りの完成です。
出汁には様々な種類がありますが、何も味覚の基本味である五味(甘味、旨味、渋味、苦味、塩味)がもれなく含まれています。
日本酒は五味の中で塩味が含まれていません。
それを出汁が補完することで五味が完成し、日本酒の複雑な旨味がより感じられるようになるんです。
日本酒と出汁の割合は、日本酒:出汁で1:3くらい。
特に決まりはありませんが、1:3が出汁の旨味とお酒の味わいが感じられる良い塩梅です。
お酒の強い方は、1:2でも良いかも知れませんが、出汁の味が薄まりますので程々に。
家で簡単に日本酒の出汁割りを楽しむ方法
今やおでん屋さんでは定番になった出汁割り。
手間暇かけて作られたプロのおでんの出汁は一朝一夕では作ることができません。
でも家でも出汁割りを飲みたい!
出汁割りを家でも飲める方法はないでしょうか?
出汁割りのためにおでんを作るのも楽しみ方の一つですが、ここでは手軽にできる方法をご紹介しましょう。
白だしやめんつゆで作る
自炊する方もしない方も冷蔵庫の中に1本は入っていると思われる白だしやめんつゆ。
実はそれで出汁割りが作れるのです。
スープとして飲める程度にお水で割ったら、レンジや鍋で温めます。
これで出汁の完成です。
簡単ですね。
めんつゆは買わない派の方でもだしパックで取った出汁に塩分を加えたものや、だしの素で作った出汁でも美味しく作ることができます。
魚粉や昆布茶をお湯で溶き、お好みで醤油や塩で塩分を足しても美味しい出汁が完成します。
このようにご家庭でも出汁は手軽に作ることができます。
鍋やおでんの残り出汁で作る
あなたのご家庭でも鍋やおでんを作ることがありますか?
スーパーやコンビニではたくさんの種類の鍋の素やおでんの素が売っていて、手軽に作ることができますね。
締めのおじややうどんの前に、出汁割りを作ってみましょう。
具材の様々な旨味が滲み出た出汁は、出汁割りに最適です。
煮詰まった場合は少しお湯や注ぎ足し用のだし汁を入れて沸騰させてから使いましょう。
細かくなった具材がコップに入ってしまうこともあるので、網などで越してからコップに入れることをオススメします。
コンビニで日本酒の出汁割りそのものが売っている
出汁割りを家でも飲みたいけど作るのは面倒くさい… そんなあなたに朗報です。
コンビニやスーパーで、出来上がった出汁割りが売っています。
耐熱性の容器に入っているため、電子レンジで加熱すればアツアツの出汁割りが手軽に楽しめます。
また、ひれ酒のようにカップに入っているものや缶に入っているものは耐熱性の容器に移し替えて電子レンジで加熱するのが良いでしょう。
ご自宅で、アウトドアで手軽に楽しめる出汁割りをご堪能ください。
東京や大阪など出汁割りが楽しめるおすすめ居酒屋5選!
ご自宅でも手軽に楽しめる出汁割りですが、まずはお店で本格的な出汁割りを飲んでみたい、楽しんでみたい。
そんなあなたに、プロが作る出汁割りが楽しめるお店をご紹介していきます。
お近くに行かれた際はぜひ立ち寄ってみて下さい。
上野「金盃立呑処アメ横店」
神戸市灘にある金盃酒造の直営店です。
アルコールは金盃酒造の日本酒のみの取り扱いです。
金盃佳撰ゴールドカップや樽酒も楽しめます。
おつまみはおでんがメイン。
だし巻き卵や塩辛、駄菓子もあります。
立ち呑みメインとあってリーズナブルなお店です。
金盃佳撰ゴールドカップを注文し、半分以上飲んだところで出汁の追加をオーダーできます。
神田「おでん屋台村神田店」
ビルの2階にあるおでん屋台村神田店。
屋内ですが、店内にも屋台がありおでんや台風のテーブルがあり、屋台気分満載です。
おでんは関東風。
名物のポテトサラダやだし巻き卵、自家製塩辛も注目です。
出汁割りは、辛めの日本酒に旨味たっぷりのおでん出汁。
こちらのお店の出汁割りは、燗にするとアルコールがきつくて呑みにくい方でも出汁割りにすると飲めてしまいます。
王子「平澤かまぼこ 王子駅前店」
王子駅からすぐの音無親水公園の前にある平澤かまぼこ王子駅前店。
開業当初は蒲鉾店として営まれていました。
蒲鉾屋さんらしく自慢の練り物がふんだんに入っているおでんはぜひ食べて頂きたい一品。
日本酒は地元北赤羽の小山酒造で作られた丸眞正宗(現在は小山本家酒造が生産)。
丸眞正宗のキレのある喉越しが旨味たっぷりの出汁と合わさり、旨味の奥深さを感じられます。
京橋「立ち呑み串かつ 酒房まつい」
京橋駅北改札を出てすぐの所にある酒房まつい。
朝8時から営業しており、串カツ、どて焼き、おでんが売りのお店です。
おでんは、牛串や梅焼きをはじめとした純関西風。
あっさりとしながらも具材のコクが味わえる逸品です。
お酒は宝酒造の松竹梅・豪快や松竹梅本醸造といった、クセがなく飲みやすいラインナップ。
あっさり関西風の出汁に豪快を合わせて、口の中いっぱいに広がる旨味を味わいましょう。
京橋「徳田酒店」
京橋に本店があり、支店を数店舗構える老舗の徳田酒店。
おでんやおばんざいをはじめ、全ての人の食べたいものを網羅してると錯覚する品揃えです。
お酒はいくつかありますが、出汁割りにするのは辰馬本家酒造の白鹿 鹿カップ。
出汁割りが名物としてオンメニューされていて、人気の程が伺えます。
関西風のおでんですが、具材の甘さが感じられる味わいです。
出汁割りにすると鹿カップ燗の力強さと合わさりスイスイと飲めてしまいます。
仕上げに七味を振るのが徳田流です。
まとめ
いかがでしたか?
今回は出汁割のルーツに美味しい飲み方、家飲みのための出汁割りの作り方、出汁割りが堪能できるお店をご紹介しました。
出汁によって変わる日本酒の味わいを、ご家庭でもお店でも体験してみて下さい。