日本酒の賞味期限はどのくらい?未開封と開封後でどのくらい違う?

日本酒をプレゼントしてもらったり、買ったりしたは良いものの、 いつまで飲めるものなのか、どうやって保存したらいいのか分からない、なんて方も多いのではないでしょうか?

この記事では、そんな疑問を解消すべく、日本酒の賞味期限と保存方法について解説していきます。

せっかく手に入れた日本酒です、最後まで美味しく味わいましょう!

日本酒には賞味期限表記がない

 

たいてい、食べ物や飲み物には賞味/消費期限の記載がありますが、日本酒にそのような表示はありません。

アルコールには殺菌作用があり日本酒は長期間の保存に耐え得るもので、賞味期限の表示を省略できることになっているのです。

その代わりに、製造時期を表示することが義務付けられています。

ちなみに日本酒だけでなく、他の酒類も賞味期限表示の省略は許されていて葡萄酒や焼酎、ウィスキー等も同じで賞味期限の表示はありません。

未開封の日本酒を美味しく飲める期間

日本酒に賞味期限表示はありませんが、未開封10年で味に変化はないとは言えません。

未開封5年、未開封2年だとしても同様です。 やはり、早く飲み切るのに越したことはありません。

製造方法毎に美味しく飲める期間には違いがあります。

それぞれ見ていきましょう。

本醸造酒・普通酒は1年

本醸造酒は精米歩合70%以下の米、米麹、醸造アルコールを原料に用いて造られた日本酒です。

普通酒とは、「特定名称酒」という、吟醸酒や純米酒、本醸造酒など名称がない日本酒全般のことです。

一般酒とも呼ばれていて、原料や精米歩合に決まりがありません。

これらを美味しく飲める期限について、通常の日本酒は貯蔵前と出荷前に2度火入れ処理を行うので、菌の繁殖が抑えられることから 「製造年月より1年間以内」とされる場合が多いです。

吟醸酒・純米酒・生貯蔵酒は10か月

吟醸酒は精米歩合60%以下の米、米麹、醸造アルコールを原料とし、「吟醸造り」という製法で造られた日本酒です。

この製法は、お米を通常よりも低温で長時間発酵させる方法です。

純米酒とは米、米麹だけを原料して、醸造アルコールを添加しないものを指します。

生貯蔵酒は、出荷前に一度だけ火入れ処理を行うお酒です。

低温発酵、添加アルコールなし、火入れは1回などの理由により、「製造年月より10か月以内」に飲み切るのが良いです。

生酒は8か月

生酒とは1度も火入れ処理を行わずに出荷する日本酒を指します。

そのため、他の種類の日本酒と比べて賞味期限は短く、8か月となります。

生酒とよく似たものには「生詰」という日本酒もあり、こちらは貯蔵前にだけ火入れ処理を行い、出荷前には行いません。

先ほど登場した生貯蔵とは火入れ処理タイミングが異なるだけで呼び方も変化します。

とはいえ、あまり時間をかけずに早めに飲み切った方が美味しく味わえるでしょう。

開封後の日本酒を美味しく飲める期間

日本酒の種類によって美味しく飲める期限が異なることについて解説しましたが、いずれも未開封で適切な保管がされていることを前提としています。

開封後してからは味や香り酒質がどんどん変化していきますので、遅くとも1週間以内には飲み切りましょう!

保存方法が重要

日本酒は光(紫外)と高温が天敵ですのでこれらを避けるように保存することで品質の劣化を防げるでしょう。

また、蓋の材質が保存向きでないためワインと違って縦置きが推奨されています。

以上を踏まえると「冷蔵庫のドアポケット」が現実的かつ最適な保存場所になりそうです。

ここでさらに、新聞紙に包む一手間を加えると、わずかな光や突然の温度変化を防ぐことがでるので、品質を保ったまま、長い間の保存が可能になります。

なるべく早く飲み切りましょう

しっかり保存しているとはいえ、日本酒は生き物です。

火入れ処理をしていても、瓶の中では微妙な変化が日々起きています。

買ったばかりの美味しさを最大限楽しむためにも、早めに飲み切ってあげましょう。

お気に入りの銘柄を未開封だけど常温で放置してしまったとか、保存したまま3年間忘れていた、という事態が起きないためにも・・・ どうしても飲み切れなかったものや、未開封だけど10年も経ってしまったもは料理酒として使ってあげましょう。

いつもと一味違った仕上がりになるかもしませんよ。

日本酒の保存方法の注意点

さきほど日本酒は保存方法が大事であるとお伝えしましたが、美味しさを保つためには、いくつか注意点があります。

単純にこうしなさいというだけではなく、なぜ注意しなければならないのか、理由も含めて解説していきます。

光が当たる場所に置かない

「光」が直接当たるのは避けた方がよいです。

「光」とは、具体的には「紫外線」なのですが、これは直射日光だけではなく、蛍光灯からも放出されています。

専門店の冷蔵庫が暗いのはこれが理由です。

保存の際は新聞紙を巻くと良いでしょう。購入時の化粧箱があればそれを利用するのでも、もちろん大丈夫です。

もし、紫外線にさらされてしまうと、日向香という匂いが発生してしまい、せっかくの日本酒本来の香りを損なってしまいます。

温度管理を徹底する

温度も光と同様、日本酒の香りや味に影響します。

日本酒は酵母や酵素などの働きによって味が作られていますが、 これらの活動は温度が低い方が鈍くなり、味わいの変化を防ぐことができます。

理想の温度としては、マイナス5度となっています。

この温度であれば、日本酒を凍らすことがなく、品質低下を出来る限りに抑えることができます。

もし高温で保存してしまうと、老香という匂いが発生してしまいます。注意しましょう。

なるべく空気に触れさせない

日本酒の未開封時と開封後とで味が変わっている経験をした方は多いと思いますが、それは酸化による作用です。

瓶詰めの際は真空状態ですが、開封したら空気に触れて酸化し、風味の劣化が始まります。

できる限り空気に触れないことが理想ですが、日本酒専用セラーを持っていたり専門店でもない限り難しいでしょう。

なので家庭用でいうと、冷蔵庫のような空調が落ち着いている場所で保管するのが良いですね。

温度も低くて一定なので、日本酒は冷蔵庫に保管しましょう。

まとめ

いかがでしたか? この記事では日本酒の種類ごとの賞味期限の違いや、美味しさを保つ保存方法について解説させて頂きました。

お気に入りの日本酒を一升瓶で買ったは良いものの、飲み切れないなんて場合が多いですよね。

私はよくあります・・・ 日本酒を美味しく飲み続けるためにも、この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。それでは!


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