ビールの苦みの原因はなに?苦いビールと苦くないビールの違いとは
ビールの苦み。 大好きな人にはこの苦みがたまらなく美味しく感じる一方、嫌いな人には苦みさえなければ飲みやすいのに…と思うこともしばしばですよね。
そもそもビールの苦みはどこから来るものなのでしょうか。また、苦みを美味しく感じるのはいつからなのでしょう。
この記事ではそんな疑問についての解説と併せて、苦みの少ないビールや逆に苦みの強いビールをご紹介していきます。
苦みが得意な方にも不得手な方にもおすすめですので是非ご一読ください。
自分に合った苦さのビールを見つけて、ビールとの生活を楽しみましょう。
ビールの苦みの原因とは?
そもそも、ビールはどうして苦いのでしょう。
それは、ビールの原材料であるホップに理由があります。
ここでは「ビールの塊」とも呼ばれる、ビール造りには欠かせない存在「ホップ」について解説していきます。
また、苦さにはIBUという単位があり、このIBUを参考に苦いビールを見分けるコツもご紹介します。
ホップとは?
ビールが麦芽やホップから出来ていることは多くの方がご存知のことでしょう。
ビール造りにおいてとても重要な原材料であるホップは、実はビールの苦みに大きく関係しています。
ホップはアサ科カラハナソウ属つる性の植物で、冷涼で乾燥した地域で生産されます。
その種類は全世界でなんと100種類以上も存在します。
ビールに使われるのは未受精の雌株の花で、「ルプリン」という黄色い粒を持ちます。
このルプリンこそがビールの苦みや香りの元になっているものなのです。
ホップの役割
ホップはビール醸造になくてはならない存在とお伝えしましたが、具体的にはどのような役割を持っているのでしょうか。
ホップは主に、ビールの味や香りを良くするために使用されています。
前述の通り、ホップには強い香り成分と苦み成分が含まれているからです。
ですのでホップの種類や煮沸時間、量などによってビールの味わいや香りは大きく変わってくるため、各社・各醸造家たちはホップによって味わいの変化をつけています。
特にアロマホップと呼ばれるホップは爽やかでリッチな香りがするため、華やかなビールを造る際によく用いられます。
また、それ以外にもホップには殺菌作用があり、またビールの泡持ちを良くする効果もあるので、ビール造りには欠かせない存在と言えます。
苦さの目安単位「IBU」
IBUとはInternational Bitterness Unitsの略で「国際苦味単位」という、いわば苦みの単位です。
これは、苦み成分である「イソα酸」がどれくらい含まれているかを数値で表したもの。
最近ではビアホールやビアバーなどでも見かけることが多くなりました。
苦みが好きな人はIBUの数値の高いもの、苦みが苦手な人は数値の低いものを選ぶことで好みのビールに近づけるかもしれません。
ただし、IBUが高いと必ず苦いというわけではありません。
なぜなら、ビールには苦みの他にも甘み・旨み・香りなどの要素があり、苦みが強くても他の要素で相殺されることがあるからです。
また苦みは個人の感じ方にも大きく左右されます。 IBUはあくまで参考としてビールを選ぶのが良いでしょう。
ビールの苦みが美味しく感じるのはいつ?
ビールの苦みが苦手な方は、いつかは美味しく感じるようになるのか、というところも気になるポイントかと思います。
そんな方にもお伝えしたいのが、苦みがたまらない!という方の多くが最初はビールが苦手だったということ。
それは、人間の味覚に理由があります。 幼い頃の味覚は「甘み、旨み、塩み」を美味しく感じ、苦みを敬遠する傾向にあります。
苦みがある=腐っていると認識するためです。
味覚が成長するにつれ、苦みを安全なもの、美味しいものと捉えるようになり、ビールの苦みも美味しく感じるようになるのです。
ですので、20代、30代の現在苦みを苦手としている人でも、40代、50代と年齢を重ねることで変化することは大いにあり得ます。
苦いビールと苦みが少ないビールの違い
既に解説した通り、苦いビールとそうでないビールの違いはホップにあります。
ホップの使用量、種類などにより苦みに違いが出てきます。
また、ホップは熱が加わると苦みが出るため、煮沸時間を長くすること苦みを強めることもあります。
さらに、ホップ以外にも苦いビールと苦みが少ないビールの違いはあります。
「スタウト」などの黒ビールには、焙煎されたロースト麦芽が使用されており、それもまた苦みの原因となっているのです。
苦いビール3選!
では、苦みの強いビールにはどのようなものがあるのでしょうか。
一般的にはインディアンペールエール(IPA)が苦みの強いビールの代表格と言われています。
そんなIPAを中心に、ここではおすすめの苦いビールを3つピックアップしてご紹介していきます。
苦みの強いビールがお好きな方は是非チェックしてみてください。
箕面ビール ダブルIPA
- ボディ
- ミディアム〜フル
- ビアスタイル
- IPA(インディア・ペールエール)
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 9
- 産地
- 大阪府
- 原材料
- 麦芽・ホップ・酵母
- ブルワリー
- 箕面ビール
商品詳細
通常の2.5倍のモルトとホップで仕込んだアルコール9%のストロングエールです。しっかりした苦みとカスケードホップのアロマ、濃厚なモルトのコクのバランスを楽しめます。IBU75の苦みもさることながら、全体的にかなり強烈なIPAなので、ガツンとしたビールが好きな方におすすめです。2009横浜でのビアフェスティバル人気投票1位、 ジャパンビアフェスティバルin横浜2006で人気投票1位を獲得するなど、世間での評価も高いビールです。
インドの青鬼
- ボディ
- ミディアム
- ビアスタイル
- IPA(インディア・ペールエール)
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 7
- 産地
- 長野県
- 原材料
- 麦芽、ホップ
- ブルワリー
- ヤッホーブルーイング
商品詳細
IBU56、アルコール度数7%のIPA。グレープフルーツのような華やかなホップのアロマが特徴です。爽やかな香りに騙されグッと飲むと、強烈なホップの苦みが隠れており、この苦みと深いコクがファンを虜にしています。華やかさも欲しいけどしっかりとした苦みも感じたいという方には是非おすすめしたい個性派ビールです。
ベアードビール スルガベイインペリアルIPA
- ボディ
- ミディアム〜フル
- ビアスタイル
- IPA(インディア・ペールエール)
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 7.5
- 産地
- 静岡県
- 原材料
- 麦芽・大麦・ホップ・酵母
- ブルワリー
- ベアードブルーイング
商品詳細
IBU90、アルコール度数7.5%のIPA。度数もIBUも高くガツンとしたビールでありながらも、フルーティーな香りと味わいのため、バランス良くリッチな仕上がりになっています奥深さと香りの秘密は、刺激的で強い個性のアメリカンホップをドライホップとして数種類使用しているため。複雑みのあるしっかりとしたビールが飲みたい方におすすめです。
苦みが少ないビール3選!
反対に苦みの弱いビールにはどんなものがあるのでしょう。
こちらもおすすめを3つ選んでみましたのでご紹介します。
比較的フルーティーな香りのものが多く、すっきり飲めるので女性や若い方にも馴染みやすいラインナップとなっています。
是非チェックしてみてください。
ヒューガルデンホワイト
- ボディ
- フル
- ビアスタイル
- ホワイトエール
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 4.9
- 産地
- ベルギー
- 原材料
- 麦芽、ホップ、小麦、糖類、コリアンダーシード、オレンジピール
- ブルワリー
- Anheuser-Busch InBev Japan
商品詳細
爽やかな味わいで、苦みがほとんどないホワイトビール。オレンジ、コリアンダーの香りがあり、爽やかな酸味が楽しめます。WORLD BEER CUPを6度も受賞している世界的にも大人気なビールです。フルーティーな香りでどんな人にも飲みやすいので、ビールが苦手な女性やビール独特の苦みが苦手な人にもおすすめです。
コロナ・エキストラ
- ボディ
- ライト
- ビアスタイル
- ラガービール
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 4.5
- 産地
- メキシコ
- 原材料
- 麦芽、ホップ、コーン、酸化防止剤(アスコルビン酸)
- ブルワリー
- コロナ
商品詳細
IBU19ですっきりとした爽やかな口当たりが特徴のメキシカンビール。苦みだけでなく度数も低めで、さっぱりとした飲み口が心地よく、世界中で愛されています。ライムを刺して飲むもよし、カクテルにするもよし、ビーチやBBQにもぴったりな爽快感や開放感を溢れるビールです。メキシコ料理などスパイシーな食事と相性抜群。お肉などに合わせるのもおすすめです。
水曜日のネコ
- ボディ
- ライト〜ミディアム
- ビアスタイル
- ホワイトエール
- 発酵方法
- 上面発酵
- ABV(アルコール度数)
- ABV
- 5
- 産地
- 長野県
- 原材料
- 大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ、コリアンダーシード、オレンジピール
- ブルワリー
- ヤッホブルーイング
商品詳細
フルーティーな香りがほんわか優しいホワイトビール。苦みがほとんどなく飲みやすいので苦みやビールの刺激が苦手な方、におすすめです。フレッシュな青リンゴとオレンジの皮、ハーブのような爽やかな香りと甘酸っぱい味わいが特徴です。フルーティーでありながらさっぱり、ほっと一息つきたい時にもおすすめのビールです。
まとめ
好きな人にはたまらないビールの苦み。
でも、苦手な人には苦いビールは苦痛そのものだったりします。
苦みの元となっているのはホップで、その使用方法により苦みはもとよりビールの味わいや香りに違いが出てきます。
苦みはIBUという単位で表され、最近では色んなお店でIBUを元にビールを選ぶことができるようになりました。
また、今は苦みが苦手な人も、年齢を重ねて好きになる可能性もあります。
それぞれの好みに応じて、それぞれの思う美味しいビールを楽しみたいですね。